純銀リングを作る。|彫金教室で感じた“手で作る”ことの楽しさと、ポーチづくりにつながる思い
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今日は、彫金について少し書いてみたいと思います。
先日、二件目となる彫金教室の体験へ行ってきました。
今回伺ったのは、個人で運営されている小さなジュエリー工房。
お教室は少人数制で、店主の方の人柄がとても温かく、前回体験した教室と迷うことなく、こちらに通うことを決めました。

内側には小さく「silver」の刻印を。

角度によって異なる光の反射が楽しめます。
本日作成したのは「純銀のリング」。
太さは自由に決められたので、思い切って1.2センチの幅広タイプに。
右手の中指か左手の人差し指につける予定で、サイズは16号にしました。
(長年ピアノを弾いていたせいか、関節が少し太めなんです…)
■ 純銀とシルバー925の違い
シルバーアクセサリーといえば「925」という数字を思い浮かべる方も多いですよね。
これは“シルバー925(スターリングシルバー)”と呼ばれ、銀が92.5%、残りの7.5%は銅などの金属が混ざっています。
一方、今回使用したのは「純銀」。その名の通り、100%銀です。
純銀は柔らかく、傷がつきやすい一方で、変色しにくく、美しい銀色を長く楽しめるのが魅力。
実は、シルバーアクセサリーが黒っぽく変色してしまう原因は、混ざっている“銅”にあります。
空気中の硫黄分などと反応して「硫化銅」が生じることで、黒ずんで見えるのです。
純銀にはこの銅が含まれていないため、ほとんど色が変わらないというわけです。
一般的にジュエリーでは、耐久性と加工のしやすさからシルバー925が多く使われていますが、純銀ならではの“やわらかい輝き”には、特別な味わいがあります。
■ リングづくりの工程
作業は、純銀の粒(笹吹き)を量り、ガスバーナーで加熱して溶かすところからスタート。
溶けた銀をしばらく置くと、丸い塊になります。


そこから金づちで叩いて伸ばし、「silver」の刻印を押し、さらにローラーで延ばして厚さ約1ミリほどの板に。
それを丸めてロウ付けし、表面を磨いていくという流れです。
道具を細かく持ち替えながら、少しずつ形を整えていく作業はとても繊細。
複雑な工程が多く、ところどころ記憶が曖昧になってしまいましたが(笑)、手の中で少しずつ“ジュエリーになっていく瞬間”は感動的でした。
好きなサイズ感でオリジナルリングを作ることができて、大満足の仕上がり。
約1.2センチ幅の、存在感ある純銀リングが完成しました。


■ いつか作りたい、18Kのリング
実は、いつかこの幅のもう少しふっくらカーブを描いたデザインで、18Kイエローゴールドのリングを作ってみたいと思っています。
ただし、同じサイズで作るには約15グラムの金が必要とのこと。
今の金相場(1グラムあたり約2万2,000円)で計算すると……なかなかの額になりますね。
でも、いつかきっと。
それまでにいろいろな素材やデザインに挑戦しながら、少しずつ腕を磨いていきたいと思います。
■ ルースを使って、いつか作りたいリング

黒とグレー、静かな存在感のあるふたつのルース。
いつかリングに仕立てたいと思っています。
実は少し前に、国際宝飾展でルース(裸石)を二種類購入していました。
ひとつはオーバル型のオニキス(13.59ct)。深い黒が印象的で、かなり存在感があります。
もうひとつはアイスパイライト(14.80ct)。御影石のような模様を持つ、グレーがかった落ち着いた石です。
どちらも華やかというよりは、静かに個性を放つタイプ。
いつかこのルースを使って、自分の手でリングを作ってみたいと思っています。
リバティプリントのポーチづくりと同じように、素材に触れ、形にしていく過程そのものがとても楽しい。
お教室通いが本格的に始まったら、またこちらでご紹介させてくださいね。
