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リバティの柄図鑑

リバティのAkinobu-ストロベリーシーフとの違いと魅力

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パッと見て、この柄をウィリアムモリスのストロベリーシーフ??と思った方、いらっしゃるのではないでしょうか。でも、良くご覧ください。

「ストロベリーシーフ」の鳥ではなく、魚の柄なのです。
こちらは「Akinobu」という柄です。随分前に発売された柄ですが、去年Casa Nonnaで復刻されたので、2種類のラミネートを購入してみました。

この柄の生まれた経緯や「ストロベリーシーフ」との違いなど少し調べてみたのでお付き合いください。

Akinobuとは

ツモリチサトのデザインです。2008年自らのコレクション用にリバティ社のアーカイブにある柄をもとにユニークな2柄を作り上げ、それらの作品がリバティ社のコレクションとして創作のインスピレーションとなり、デザイン・スタジオ内で新たにアレンジされて生まれました。その時は「Akinobu」と「 Lorenzo」という柄が発表されました。

では、ツモリチサトとはどのようなブランドなのでしょうか。

ツモリチサトとは

日本のファッションデザイナー津森千里さんが1990年に立ち上げたファッションブランドです。自立したライフ・スタイルのための、ガーリーでセクシー、かつハッピーで、ファンタジックな世界を表現することのできるブランドを作るというのが、彼女のデザイン哲学です。

イッセイミヤケグループの株式会社A-netが運営していましたが、2019年にライセンス契約満了に伴いブランド事業を終了し、その後は自身の事務所T.C.でデザイン活動とブランド事業をを行っています。詳細はTSUMORI CHISATO(ツモリチサト)公式HPをご覧ください。POPでユニークなHP、見ていてわくわくしました。

リバティでAkinobuが誕生したコレクション

リバティの2010年の秋冬コレクションのテーマは「花鳥風月」で、日本人アーティストとのコラボレーション企画でした。そこで、ツモリチサトさんとのコラボで生まれたのが「Akinobu」です。

この「花鳥風月」のデザインとカラーのコレクションは、日本に発想の原点を求め、日本の文化から歴史、芸術・自然、建築までを包含するものになっています。

リバティのこれまでの伝統は、まさに東洋と日本の歴史に彩られてきました。1875年にアーサー・ラセレンビィ・リバティが、ロンドンのリージェント・ストリートに東洋の品々や布地を売る小さな店を始めたときから、リバティの歴史は始まります。

日本の文化や、日本市場で最も親しまれている柄の様式にヒントを見出し、稀に見る美しさをもつデザインの中に、アーサー・ラセレンビィ・リバティの哲学と日本の真髄とを捉えることができました。

デザインの制作は、リバティの広範にわたるアーカイブをもとに内部で進められ、また日英両国の著名なアーティストやデザイナーたちにも委託されました。

(参考;LIBERTY2010年秋冬柄コンセプト「花鳥風月」 リバティ・ファブリックス正規販売店|生地の通販メルシー (merci-fabric.co.jp)

この「Akinobu」が誕生したリバティの2010年秋冬コレクションでは、ファッション&テキスタイルデザイナー・皆川明氏の「スリーピングローズ(眠れるバラ)」、グラフィックデザイナー・渡辺良重の「Yoshie」も生まれています。

Akinobuとストロベリーシーフ

以上の経緯で、「Akinobu」は「ストロベリーシーフ」の柄を元にをテーマにデザインされました。
では「Akinobu」と「ストロベリーシーフ」とを比較してみましょう。

ストロベリーシーフ」はウィリアム・モリスがケルムスコットにある別荘の庭でイチゴを育てており、収穫しようとしたいちごを小鳥たちが食べてしまった、というエピソードから生まれた柄だと言われています。「いちご泥棒」とも言われています。

ストロベリーシーフ
Akinobu

「ストロベリーシーフ」の鳥はツグミかムクドリと言われていますが、「Akinobu」では魚に変わっています。そして、花がヒトデ、貝、イソギンチャクに変わっています。細かいところでは、ハートや星の形も描かれたりと少し可愛らしさも表現されています。

ストロベリーシーフ
Akinobu

こちらの鳥も魚に置き換わり、イチゴの代わりにタツノオトシゴが描かれています。魚の口の先にはハートや星が描かれています。

「Akinobu」が2010年に発売されて以降、私が知る限りではユザワヤと、今回のCasa Nonnaの2店舗で限定復刻されただけだと思います。そう考えると、「Akinobu」は大変貴重な柄なのではないでしょうか。

Akinobuで作ったポーチ

Akinobu柄のポーチをリバティ×リバティで販売するのは初めてです。

今回A4サイズや、A5サイズをご用意してみました。魚たちが並ぶ姿が可愛い、でもシックなお色でウィリアムモリス感もたっぷり感じられる商品となっています。

A4L字ファスナークリアポーチ
仕切り付きA5L字ファスナークリアポーチ

渋めのお色なので、男性にも女性にもお使い頂けると思います。ご家族で共有できるポーチとして、いかがでしょうか。この2点は完売しましたが、生地はまだ大切に保管しています。ご希望があれば作成しますのでお気軽にご相談ください。

まとめ

19世紀を代表とする近代デザインの父・ウィリアムモリスと、日本人デザイナーの共演という夢のような柄「Akinobu」。魚やタツノオトシゴの可愛らしさが親しみやすさをも感じさせてくれます。

そんな「ストロベリーシーフ」のオマージュ柄はとても貴重です。是非覚えておいてください。何よりもお魚の表情が愛らしいです。

この記事の著者

秋山 良枝

広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。

“リバティのAkinobu-ストロベリーシーフとの違いと魅力” への2件のフィードバック

  1. […] akinobu クラシックガーデン スモールスザンナ エデナム ランゲージオブフラワーズ […]

  2. […] こちらは、最もインパクトがある柄akinobuです。ストロベリーシーフの「鳥」が「魚」に変わっています。 […]

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