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30年以上連れ添ったアクアマリンを、揺れるK18リングに

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ペンダントトップから外した2.215カラットのアクアマリン

以前、ペンダントトップから取り外したアクアマリン。30年以上連れ添ったこの石を、今度はリングとして生まれ変わらせることにしました。

ただ、私はどちらかというと、色石のリングが少し苦手です。色石そのものは好きなのですが、リングになると、ネイルの色や服装との組み合わせを考えてしまいます。

そのため、色石のリングを自分で作るなら、単純に石をリングに留めるだけではなく、「これなら着けたくなる」と思えるような、少し特別感のあるものにしたいと思いました。

そこで参考にさせていただいたのが、とあるブランドで見かけたリング。そのリングからヒントをいただきながら、手元のアクアマリンに合わせて、自分なりの形を考えていきました。

アクアマリンを固定しないリング

今回作るリングのポイントは、石をリング本体に直接固定しないこと。まずは、アクアマリンを留めるための楕円の台座を作ります。

アクアマリンを留めるための楕円形の台座を作ります。
石の厚みの中間あたりに収まるよう、台座のサイズを調整しました。石の表情を邪魔せず、しっかりと支えられる位置を意識しています。
爪は、石をきれいに支えられる位置を確認しながら調整。バランスを取るのがなかなか難しい作業でした。
アクアマリンを仮置きしてみると、イメージどおり。石の収まりも良く、なかなかいい感じです。

石の裏側からも光が入るよう、裏面を覆わないデザインにしています。アクアマリンの透明感をできるだけ生かしたいと思ったからです。

4本の爪は中央でクロスするように配置。石をしっかり支えながらも、台座そのものがデザインの一部になるように仕上げました。

石が揺れる仕組みに

そしてリング本体とは別に、細めのK18リングを制作。台座とリング、それぞれに丸カンを取り付けます。

リング側は、丸カンでリングを挟むように留めることで、石が上下に大きく動くように。アクアマリンがしっかり揺れるよう、可動域を広くしました。
台座側の丸カンを一部カットして、リング側とつなぐ予定です。ここまでくると、だんだん完成形が見えてきます。

指にはめたときにアクアマリンが完全に固定されているのではなく、プランプランと揺れるリングになる予定です。これが、今回どうしてもやってみたかったところ。

石が動くことで光の入り方も変わり、アクアマリンの表情も少しずつ変わって見えるのではないかと思っています。

石留めは、ここからが本番

そしていよいよアクアマリンを台座に留めます。今回、特に神経を使ったのが爪を仕上げて石を留める作業です。この台座は、まだリング本体に取り付けていない状態。
そのため、リングのようにしっかり持てる場所が少なく、台座を固定すること自体が難しいのです。

そのうえ、相手は30年以上大切にしてきたアクアマリン。石を傷つけたり、力をかけすぎて割ってしまったりしないよう、力の入れ具合にはかなり気を使いました。

爪を少しずつ削りながら形を整えていくのですが、ヤスリを当てるときの緊張感は、なかなかのものでした。「ここまで削って大丈夫かな」と確認しながら、少しずつ、少しずつ。

無事に石を留めることができました。

石がきちんと収まり、4本の爪でしっかりと支えられています。
横から見ると、アクアマリンの厚みもしっかり生かされています。
裏側から見ると、クロスした4本の爪と、裏面を覆わない台座の構造がよく分かります。

そして最後に、台座全体をバッファーで磨きました。表面がピカピカになり、アクアマリンもキラキラと輝き始めた瞬間、それまでの疲れが一気に飛びました。

この瞬間が、彫金をしていて好きなところです。

リング本体にも、もうひとつの思い出を

リング本体にも、もうひとつ仕掛けがあります。以前、別のペンダントトップから取り外したメレダイヤ20石を、リング本体に留めてもらいます。

リング本体は、あえて細めの1.8mm。サイズは10.5号にしました。左右どちらの薬指にも着けられるようにしたかったからです。

そして、このリングは単体で着けることよりも、以前制作したダブルフィンガーリングとの重ね着けを想定しています。そのため、リングの高さも重ねたときのバランスを考えて制作しました。

リング本体もピカピカに仕上げ、あとは石留め職人さんにバトンタッチ。メレダイヤを留めるリング本体を送ります。ひとつのリングの中に、以前身につけていたジュエリーから外した石が二種類。
新しく購入した材料だけで作るのとはまた違う、自分だけのジュエリーになりそうです。

完成までは、あと少し

大いに先生の力をお借りしていますが、ここまでは何とか自分で作りました(笑)。完成まではもう少し。
この先は石留め職人さんにメレダイヤを留めてもらいます。完成までは、おおよそ2週間ほど。

どんなリングになって戻ってくるのか、今から楽しみです。
その間に、アクアマリンがどんなリングになって戻ってくるのか、想像しながら待つことにします。

ここまで作ってきて、「もしかしたら、私の色石リング苦手も払拭できるかも」と思い始めています。

30年以上連れ添ったアクアマリンが、今度は指の上でプランプランと揺れる。そして、以前のジュエリーから受け継いだメレダイヤも一緒になる。完成したら、ダブルフィンガーリングとの重ね着けもしてみたい。

自分で身につけたいと思える色石リングを、自分で作る。完成の日が、今からとても楽しみです。

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この記事の著者

秋山 良枝

広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。

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