秋山 良枝
広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。
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販売において、色はデザインと匹敵するほど重要な要素であると気が付きました。
そこで、色のもつ効果とその活用方法について調べてみました。とても興味深いものですし、皆様の生活に非常に役立つと思います。
私たちを取り巻く色は、感情にはたらきかけたり、時には健康面にも影響を及ぼすことが分かっています。色の知識や一般的な効果など順にみていきましょう。
まず、色と聞いてイメージしやすいのが「暖かさ」「冷たさ」ではないでしょうか。
一般的に、赤、オレンジ、黄色は暖かさを感じる暖色。青緑、青、青紫は涼しさや冷たさを感じる寒色と言われます。これらは、色が持つ波長の長さの違いによるものです。ちなみに、緑と紫はどちらも感じさせない中性色にあたります。
暖色は興奮感を与える効果があります。これは交感神経を優位にするためです。反対に寒色は副交感神経を優位にするため、心と体を落ち着かせます。
各色のイメージについては後述します。
色には重量感
があります。そこには色の明るさが大きく関係しています。明度が高い明るい色は軽く、明度が低い暗い色は重く感じます。白が最も軽く、黒が最も重く感じる色です。
心理的な重さを感じさせる物は、高級な感覚を私たちに伝えます。
ハイブランドの箱やパッケージに黒が多いのはそうした理由があるのです。
色は、地理条件によって見え方が異なり、その地域の人々の色への感受性や好み、文化にも影響を及ぼします。そのひとつが緯度です。
簡単に言うと、赤道直下の地域では強い光で照らされるため明るくなります。
一方、緯度が高い地域では、光の当たり方が弱くなります。また、光が青みを帯びるという特徴があります。
ちなみに、太陽の色を「赤」と感じたり、「黄」と感じるなど国によって認識が違うのはこの緯度が関係しているそうです。
太平洋側は年間を通して晴れが多く、日本海側は雨や雪が多く曇りがちな日が多い気候です。
太平洋側に住んでいる人は日常的に明るい環境下にあり、比較的湿度の低い状態で物を見ます。明るい場所では明るい色に対する感受性が強くなり、湿度の低いところでははっきり見えやすいため、明るく濁りの少ないクリアな色が好まれます。
日本海側では、弱い光、湿度は高めの傾向にあります。そこでは落ちついた明るさに好感を抱きやすくなり、湿度が高いと不鮮明に見えるため、グレイッシュな色が好まれやすくなります。
緯度が高いため、全般的に青紫
、青
に対する嗜好が高い地域です。青みを帯びた光の下では、黄色みがかった色は色褪せたように見えるため、黄色や朱色は景観的に中和しにくくなります。
そのため、神社の鳥居は赤よりも白や茶色、グレーが目立ちます。北海道のお土産の定番「白い恋人」のパッケージは深みのある紺色が基調となっています。
太平洋側では年間を通して乾いた晴天であることが多く、青
、青緑、緑の色相が好まれやすいエリアです。仙台では緑を使った商品が常時売れるという報告があります。
一方、日本海側では日照時間が少ないことから、グレーやグレー系の穏やかな色、青~ターコイズグリーン系に対する嗜好がみられるといわれています。
この周辺の太陽光線下では微妙な色合いや配色に対する感度が高まることから、自然の素材が持つ色合いへの嗜好が高まると考察されています。秋田の曲げわっぱや竹細工、工芸品など特産品に多く見られます。
基本的に黄緑・
緑に対する嗜好が高く、地理的条件と、太平洋側から照射される光により、青
に対する嗜好も強く見られると考察されています。
具体的には紺、ネイビー、サックスブルー、青緑、緑、若葉色を好む傾向にあります。
夏は比較的日照時間が長いため、地域的には黄色系の色が映えやすく、黄色とともに金色への嗜好、愛着が最も強くみられると分析されています。
名古屋城のしゃちほこ、金箔で有名な金沢箔、輪島塗などが有名です。この地域の仏壇は金箔がふんだんに施されたデザインが目立ちます。
加えて北陸では冬には日照時間が少なくなることから、寒い時期にはグレイッシュな寒色系を好みやすくなる傾向にあると指摘されています。
夏季は赤外光を多く含んだ高い照度の光が照射され、日照時間は長時間となります。
このエリアでは澄んだ黄色から黄赤の色調で、ワインレッド、朱赤、サーモンピンク、鬱金色、萌黄色、レンガ色、茶色、赤銅色が好まれるとされています。
阪急電車の独特な赤茶が大人気です。ファッションではきらびやかな暖色系の色が好まれやすい特徴があります。
太陽の強く明るい日差しを受ける位置で、緯度が低いことから黄色や黄赤に加えて赤の色相が好まれやすい地域です。
鹿児島の薩摩切子、有田焼、伊万里焼に見られる華麗な赤が代表的です。
最も緯度が低く、太陽光が照り付けるため、赤への感受性が最も育まれる地域です。多湿な気候ですが、強い光に照らされるため湿度の影響はほとんどなく、物の色合いがくっきりとして見えます。
緑を含めたトロピカルな色が一段と冴えて見えます。そのため、カーマインレッド、コーラルレッド、ワインレッド、ビビッドイエロー、ビビッドグリーン、ビビッドスカイブルーが好まれます。
ベーシックカラーでは、これらを引き立てる白、黒、藍色に好感を持つ傾向があります。民家の赤瓦、民族衣装、琉球漆器、沖縄ガラスなどカラフルな色合いが豊富です。
世界で圧倒的に好まれている色は青と判明しています。そして緑
、赤
が続きます。下位に多く見られたのは、タイを除いてオレンジと茶色でした。日本人の好みと世界的な色の好みはほぼ同様です。
青は穏やかさや安全、誠実、信頼と関連する色と認識されています。
ワーストの茶色は地味、変化のない、古い、汚れやシミを連想させる色です。
オレンジは茶色とほぼ同じ色相で、ノスタルジック的な印象を与えます。オレンジ同様、黄色も好まれない色として挙げられ、重量感がないことから、幼稚、子供っぽい、軽薄というイメージが大きいようです。
青、水色、ピンク、赤、紫の順で好まれます。
男子:黒、白、浅いトーンの青緑、青、冴えた赤(同順で緑、青)の順で好まれます。
女子:薄い赤紫、浅いトーンの青緑、冴えた黄、赤紫、紫、青緑、青の順。
特に紫系の色は女性が好む割合が著しく高く、白や黒の無彩色は男性が圧倒的に好む傾向があります。
明るさに敏感で、良く見える明るい黄色を好む傾向にあります。黄色に対する嗜好は年齢と共に低下すると言えます。
青が最も好まれ、黄色が最も好まれないと判明しています。
後述しますが、黄色は幸福なポジティブな気分と関連していることも明らかになっています。色の好みと色の持つ意味やイメージは決してイコールではないことが分かります。
色によって、ある程度共通のイメージが与えられます。一般的に言われる色のイメージは以下のとおりです。
生命力と強烈なエネルギー、活動性、情熱を象徴する色です。興奮、怒り、暴力、危険をも表します。
人目を惹き華やかな存在感がひときわ強く、アニメの主人公の色として頻繁に活用されます。時代や国、民族によって意味やイメージがほとんど異ならず、普遍的です。
競争心と自信を増大させ、ここぞという場面で力を発揮しやすくなります。赤いユニフォームは威圧感を与え、格闘技などでは有利にはたらきます。
行動を促す効果があるため、ストレス発散、特定の仕事や勉強の効率を上げる、食欲を湧かせる、売上アップに貢献するなどの心理効果もあります。
活発で陽気、開放的なイメージを伝えます。ぬくもりを感じさせる色のため、住宅関係に使用されることが多いです。
赤と同じく目立ちやすいため、緊急時に良く使われます。レスキュー隊、救命胴衣、標識の警告などがそうです。
人との心理的距離を近づけやすく、寂しさや孤独感を和らげる働きがあります。不特定多数の人と接したり、初対面でも親しく付き合うことが必要とされる仕事では、積極的に取り入れると良い色です。
太陽の光を象徴する色です。幸福な色であり、愉快、元気、暖かさ、希望、無邪気を表現すると言われます。
遠くからも見えやすく、正確な距離もわかりやすいため注意
、注目
を促す、信号機、ヘルメット、ランドセルカバーや幼稚園の帽子などに使用されます。
黄色のもつ親しみやすさは、コミュニケーションを活性化するのに向いており、気さくな印象を与えます。身に着けることで初対面の人からも話しかけてもらいやすくなります。また、肯定的で楽観的な気持ちを促し、プレッシャーを軽くする作用もあります。
癒しや安らぎを意味します。安定、調和
のイメージもあり、安全
、安心
とも直結します。
緑は最も眼に負担をかけずに見ることができる色であり、緑地に白図の標識は視認性が高いため、非常口のサインにも使われます。
緑は心理的な安定、心地よさ、寛容性に最も関連する色であると報告されています。緑の芝地で休憩をとると、血圧と脈拍が正常値化することも分かっています。
緑を身に着けると、相手に聞き上手な印象を与え、商談の場所では、相手をリラックスさせやすくします。
知的、落ち着き
、信頼感
、憧れ
、理想
、爽快感
を象徴する色で、企業のコーポレートカラーとして使われることが非常に多い色です。
落ち着きをもたらす沈静色で、見る人に安息間や消極的な感情を伝えます。規律や従順を表す色でもあり、制服の色に紺色が多くみられ、控えめで自己主張することのない色です。
青は副交感神経を優位にして、心身の落ち着きをもたらす色です。論理的な思考を促し、頭の整理を助けるはたらきがあります。
一方、悲哀、冷たい、孤独といったイメージも持ち合わせます。
上品、優雅、妖艶、神秘、高貴なイメージがあります。一方、複雑、不明瞭といったネガティブなイメージが強く、悪役の色として用いられることが圧倒的に多い色です。
抽出が困難で原料も貴重だったため、古来より貴重な色、優雅で高貴な色であると捉えられてきました。
紫はインスピレーションにはたらきかけ、感覚を目覚めさせ、創造性と感受性を刺激するはたらきがあります。ミュージシャン、作家、詩人、芸術家は紫色によく反応すると言われています。
優しさと幸福感、愛情と強く結びついています。可愛らしく、甘いというイメージがあり、健康な状態を表す色でもあります。
ピンクは穏やかな気分を作りだす色で、ポジティブな気持ちにさせるはたらきがあります。
記憶力を高めるのにも役立つ色で、ピンク色の蛍光ペンで文字を覆う方法が記憶を定着させるのに、最も有効だと言われています。
心理的に若々しくなりたい気持ちを高めて、緊張をほぐすのでストレッチやヨガを行う時のウエアの色に取り入れると良いそうです。更年期の症状を改善する有効性も認められています。
素朴な暖かみと落ち着きを持ち、安定感
と堅実な印象を与える一方、質素、古さ
や老い
、成熟感を連想させます。
くつろぎや安心感をもたらし、緊張感を和らげるはたらきがあります。堅実さを感じさせる茶色は信頼感を与え、本物指向の人には魅力的に映る色です。
また「定番」というイメージもあり、不景気になると流行しやすいという特徴があります。
最も明るい無彩色です。神聖
、純粋
、平和の象徴
、潔白
、正義
を表します。清潔なイメージとしてブライダルや医療関係と相性が良いと言えます。
白は重量感がなく、実物よりも物を軽く感じさせ、大きく見せる膨張色です。複数のホルモンを刺激して、リセットする作用があり、気分を一新させる効果があります。
また、緊張感を高める働きもあるため、使い方を間違えると眼や脳を疲れさせ、心身の調子を乱す原因となります。
落ち着き、大人、真面目というイメージがある一方、中立的
、抑うつ
、迷い
、不信
を示します。自己主張がなく、慎ましさ
や謙虚
のイメージに通じ、ビジネススーツや制服に多く用いられています。
適度な明るさのグレーは、余分な刺激を与えないため、苛立ちやストレスを和らげる効果があります。グレーは周囲の意見を柔軟に取り入れやすくします。人間関係においては敵を作りにくくします。目立ちなくない時や謝罪の場などに最も有効です。
恐怖や死など不吉で否定的なイメージを掻き立てやすい色でもあります。一方、高級感、重量感、威厳を感じさせます。
黒を身に着けると、プロフェッショナルで近寄りがたい印象を与えます。自信をもたらし、発する言葉に力強さと説得力を持たせる効果があります。
黒を多用しすぎると活力を低下させて、ふさぎ込んだ気分や無気力さを生み出すこともあります。
それでは、それぞれの色に惹かれる時の一般的な心理状態を見てみましょう。
赤に惹かれる時は、心身共にバイタリティーに満ちあふれている状態と言えます。「よし、やるぞ!」という感じの状態です。
また、刺激的なことを求める時にも赤に惹かれやすくなります。感情を発散させる働きがあるため、不満や反抗心、憤り、ストレスを抱えている状態、行き場のない怒りをぶつけたいと感じている時にも求めたくなる傾向があります。
気力体力ともにエネルギーが充実していて、楽しいことに目を向けたい気持ちが高まっている状態と言えます。
また、面倒な事柄や重圧から逃げ出したいと思っている時や、温もりや注目を求めている時にも惹きつけられることがあります。
体力的な余裕があり、活力も十分な状態で希望や期待を抱いており、冒険心や好奇心が高まっている状態と言えます。
一方、力強さに欠ける色でもあるため、黄色に惹かれる時は周りの影響を受けやすくなる可能性もあります。また、孤独を感じており、自分に注目してほしい時にも求めたくなる色です。
睡眠不足、ストレスや肉体的な疲労を感じて、リラックスと休息を求めている可能性があります。また、人との争いを避けたい、周囲との調和を大切にしたい、保守的な時にも惹かれやすくなります。
活動性は薄れ、冷静で集中している状態であることを示しています。また、そうなりたいと思っている時にも惹かれる色です。
精神的、または肉体的な問題、強い不安やストレスを意味する傾向があります。形容しがたい悩みを抱えていたり、考えがまとまらず精神的に矛盾や葛藤を感じていたりする可能性があります。
また、感情が研ぎ澄まされ、芸術的な才能が発揮できている状態の時も紫を好むと言われています。
ピンク色に好感を抱く場合は、心身ともに健康で幸せに満たされている状態であることがほとんどです。
更にピンクは、優しさが欲しい時や誰かに甘えたい時に欲する色でもあり、人に対して思いやりを持って接したいと思う時にも好ましく感じます。
また、恋愛に対する関心が高いときにも惹かれやすい色と言えます。
自分の欲求が叶えられず、空しさや喪失感を抱えている可能性があります。環境的に不安定な状況に置かれ、安心できる居場所を欲している時にも求めたくなる色です。
一方、茶色は現状を維持したい気持ちに最も一致する色でもあります。充実感がある
、気持ちが安定している
、くつろいでいる状態
とも言えます。
新しいチャレンジや目標、スタートへ向かおうとする気持ち、失敗からの立ち直りとリセット願望を表します。完璧な状態を示し、気高い理想と自尊心を抱き、高みを目指したいと思うときに惹かれやすくなります。
一方、何事にも関心を持てず、無気力、無関心、虚しさを感じている時も惹かれやすくなる色です。
グレーに惹かれる時は、気持ちが不安定な時、何事にも消極的な時、抑うつ的な状態を示していると言えます。
グレイは曖昧で、はっきりしない色なので、周囲に溶け込みやすく、地味です。力を抜きたい時、平穏に過ごしたい時、安心感を得たい時にも求める色です。また、既にそういう状態であるとも言えます。
自己防衛的な心理がはたらいている可能性があります。集団でいるよりも一人でいたい、干渉を避けたい時に惹かれやすく、エネルギーを充電したいと感じる時にも求める傾向があります。
では、どのように色を生活に取り入れると効果的なのでしょうか。見てみましょう。
食欲を湧かせる色は一般的に赤、橙、茶色などの暖色系と言われます。それは、自然界の中で食べ物の色として多い色であることが一番の理由です。
反対に食欲を減退させる色は青をはじめとする寒色系です。これはカビや毒物に多い色で、食べられる青い物は滅多に存在しないためです。
黄色い食べ物を食べると、幸せを感じられるホルモンが他の色の食べ物よりも多く放出される調査結果があります。
実際に脳の反応を見たところ、70%の被験者が黄色い食べ物を「明るい気分」と結びつけたそうです。
これは、積極的に取り入れても損はないと思います。
器の色は料理と真逆の色(補色)を使うことが、料理を美味しく見せる秘訣です。
例えば、彩豊かな料理には白や黒の食器が、彩が少ない料理には色や柄の華やかな食器が良いと言われています。
また、アットホームな雰囲気を作りたい時は、木製の茶色の食器を選ぶと良く、スイーツなど甘みを強調したい時は、黒よりも白の食器やカトラリーを選ぶと甘みを増して感じるそうです。糖尿病の方にも応用できそうですね。
ダイニングスペースには温和な暖色系
が最も適しており、家族や友人との親密さを生み出します。
食空間にしろ、料理にしても、少量で見た目を華やかにして、心理的な満足感を与える効果のある赤は欠かせない色です。
色は私たちの消費行動において、大きな購買決定のひとつです。
ある調査によると
消費者は製品を見て90秒以内に潜在意識で買うかどうか判断を下し、その62~90%は色のみに基づいて決定されます。また84.7%の消費者が特定の製品を購入する際の第1の要因は色である
アメリカのマーケティング専門会社 Webpage FXの調査
と述べられています。パッケージの色の影響が非常に大きいことが分かりますね。
食べ物のパッケージについては、暖色系が食欲をそそる色として一般的に用いられる傾向がありますが、基本的にはその食べ物らしい色が求められます。
最も効果的なのは白い服です。気分を一新させ、すっきりした感覚をもたらす働きがあります。また明るい色であるため、体が軽く感じやすくなります。
他には、白を多く含むパステルカラー
も効果があります。特にミントグリーンやパステルブルーがおすすめです。
最も効果が強い色は赤です。前述したとおり、感情を外へ向かわせる働きがあります。
続いて、オレンジや濃いピンクがストレスの発散効果が高いと言われています。
反対に黒、グレーはストレスを溜めこみやすくなります。
気分を活性化させるのは、黄色です。オレンジや黄緑もポジティブな気分をもたらします。ピンク色も幸福感をもたらしやすい色ですが、なかでも黄色を多く含んだサーモンピンクが前向きな気分を作りだします。
ただし、何よりも不可欠なのは「自分の好きな色」を着ることです。好きな色はプラスなイメージと結びついているので、自然とポジティブな気持ちに働きかけるのです。
思考を整理するには青
が効果的です。副交感神経を優位にして心身をクールダウンさせます。水色も同様です。
中立的な性質をもつ緑が効果的です。
グレーも相手にソフトで控えめな印象を与える効果があり、敵を作りません。
黒は他の色の影響を一切受けない強い色なので、不必要なプレッシャーを軽減する効果があり、不安から身を守るはたらきがあります。
青が最も快眠を促す色という調査結果があります。述べた通り、青には副交感神経を優位にして沈静や落ち着きを促す効果があります。次に淡い黄色、緑の順で快眠をもたらします。
反対に睡眠を妨げやすい色は紫、茶色、灰色になります。紫は妄想を呼び起こし、悪夢につながりやすいようです。
一方、夜間の青い光は入眠を16~19分遅らせ、睡眠の質を下げる作用があると指摘されています。
彩豊かな職場は、無彩色な職場に比べて作業成績を高める傾向があることが確認されています。
白のインテリアは眩しくて疲れやすく、緊張感を生じさせてしまうためエラーを招きやすいことが判明しています。
パソコンのモニターが赤と青の場合とで作業効率が異なることが明らかになっています。青
の場合は、アイディアや独創性が必要な仕事の効率を高めます。冷静さと緻密さが求められる業務にも向いています。
一方、赤
はリスクやミスを避けたいという気持ちを強化し、注意力が必要な作業の効率を高めると指摘されています。つまり赤はチェックが必要な仕事に向いています。
チームワークが必要な場面では黄
色やオレンジ
が適しています。明るく温かく開放的な色のため、コミュニケーションに向いており、人との距離感を縮めやすくします。
青
は新製品の開発などにかかわる、ブレーンストーミングを行う会議に向いており、赤
は実りの多いエネルギッシュな議論を目的とする場合に向いています。
じっくりと協議して意見をまとめる必要がある場合は、緑
色がおすすめです。
赤は売り上げを伸ばす購買色と言われています。消費者の注意を引き、衝動的な気持ちにさせて、購買意欲を高めます。
また、緑色の店では、訪れた客の滞在時間が長くなることも明らかにされています。
茶色と緑は自然の代名詞といえる配色のため、店舗の内装では木目を貴重としたナチュラルなデザインに、緑をふんだんに使った内装が大人気です。
業種によりますが、色は店舗の売り上げに大きく影響します。
安価でカジュアル、回転率をあげたい店舗は赤やオレンジ、堅実さと信頼をモットーとするなら青、高級感を売りにするなら黒といった具合です。
色は私たちが生活するうえで、必要な情報であり、心身の健康にまで大きく影響していることが分かりました。
更に、次のような研究結果があります。
「私たちが外部から受け取っている情報は80%以上が視覚によってもたらせており、色は形、動きとともに視覚で受け取る情報の中で最も多いと言われています。
色、形、動きの情報がそれぞれ脳に届き解析するまでの時間は、色→形→動きの順番となり、色に気づいてから動きに気づくまでの時間は0.07秒ほど差があるそうです。
また、色は視覚の情報のうち半分以上を占めている」と。
これだけでも、色が私たちの生活にどれだけ影響を及ぼしているのかが分かります。
何気なく見たり手に取っていた色は、実は私たちの生活に深く関わっていましたね。色により気分をコントロールすることができるなら、積極的に活用したいものです。
当ショップでは、リバティ柄のポーチを多数販売しています。リバティプリントは様々なお色が存在します。常に持ち歩くポーチは、気軽に効果的なお色を取り入れることができるオススメアイテムです。
多くの商品が揃っていますので、目的に合ったお色のアイテム探してみてください。
参考文献)南涼子(2023年)『今と未来がわかる 色彩心理』 ナツメ社.
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