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リバティの柄図鑑

リバティのザンジーサンビームについて-太陽の光を感じるデザイン

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ザンジーサンビーム-Xanthe Sunbeam

今回は、集まったたくさんのお花たちがパワー・太陽・明るさを表現しているかのような夏にぴったりの柄「ザンジーサンビーム」について見ていきます。


LIBERTY.公式HPでは、ザンジーサンビームの柄を次のように説明しています。

2013年春夏コレクションで発表された柄です。トレスコ・アビー・ガーデンで黄金の光を放つ植物を一面に散らした柄で、鮮やかな花が美しいデザインです。その場でインクで描かれ、色づけされました。

ザンジー・サンビーム タナローン|リバティ Liberty 公式オンライン (liberty-japan.co.jp)

2023年エターナル・コレクションのザンジーサンビームは10年以上前に誕生した柄だったのですね。(コレクションはこちら )


では、花が咲いていたトレスコ・アビー・ガーデンはどこにあるのでしょうか。

トレスコ・アビー・ガーデンとは

トレスコとは、英国・シリー諸島の中の島を指します。

シリー諸島とは

イギリスの南西部のコーンウオール半島に位置する約140の島・岩礁で、面積は約16k㎡。これらの島々の内5つが有人島で、人口は約2100人です。地図の赤い丸がシリー諸島です。

トレスコ島とは

そのシリー諸島の中で2番目に広い島です。温暖なメキシコ湾流の恩恵を受け「花の咲く島」として知られています。

個人(アーティストでもあるルーシー・ドリエン・スミス)が所有する小さな牧歌的な島で、ここにある世界的に有名な亜熱帯植物園を「トレスコ・アビー・ガーデン(大修道院の庭園)」と言います。

19世紀に古いベネディクト会修道院の土地に設立され、ブラジル、ニュージーランド、ミャンマー、南アフリカに至るまで、世界80カ国を原産とする幅広い品種のエキゾチックな植物が植えられています。庭園は7ヘクタールもあり、高くそびえるヤシの木、砂漠のサボテン、深紅の炎の木まで、2万種以上の外来種が生息しています。

ザンジーサンビームは、ここの亜熱帯植物が描かれていることになります。

トレスコ島がテーマのリバティプリント

ザンジーサンビームは2013年春夏コレクションで発表された柄です。

その年のコレクションの一つに、「トレスコ島」をテーマにしたシリーズがあり、トレスコ島の風景と植物から5つのデザインが生まれています。

それらは、標本から切り取られた植物や静物画、写真をもとに描かれて色付けされています。その一つがザンジーサンビームで、他に生まれたデザインはこちらです。

トレスコ島 TRESCO リバティ・ファブリックス正規販売店|生地の通販メルシー (merci-fabric.co.jp)

ザンジーサンビーム
ジューンズ・メドウ
ベスズ・フラワー
エイミー・ジェーン
アーキペラゴ

確かに、亜熱帯植物らしい鮮やかなお色の柄が多いですね。
ジューンズ・メドウは日本的な柄だと思っていたので、亜熱帯植物が描かれていると知り意外でした。ちなみに、ジューンズ・メドウは、元々トレスコで描かれた鉛筆画で、アビー・ガーデンの標本をもとにした草原の柄だそうです。

Xanthe Sunbeamという名前について

では、ここで特徴的な柄名・ザンジーサンビーム(Xanthe Sunbeam)について、単語の意味を詳しく見てみましょう。

Xantheとは?

古代ギリシャ語が由来の固有名詞でした。黄色という意味もあるようです。
ちなみに、ギリシャにXantheという古い町がありますが、柄の名前との関係はないと思います。

Sunbeamとは?

英語で、太陽の光線日光という意味です。

ということは、ザンジーサンビームとは直訳すると「黄色い太陽の光」となるのでしょう。

LIBERTY.公式HPでは、この柄のことを「トレスコ・アビー・ガーデンで黄金の光を放つ植物を一面に散らした柄」と表現しています。最初は黄色い植物が描かれていると思っていましたが、実際には「太陽の光を浴びて黄金に輝いている植物」を指していると考え直しました。

ザンジーサンビームに描かれている花はひまわり?

黄色のザンジーサンビームは色からも、見た目からも「ひまわり」を連想させるため、ひまわり柄と表現される方が多いですね。
ですが、「ひまわり」は亜熱帯植物ではありませんし、調べた限りでは描かれている花が「ひまわり」とはっきりと表記されていないことから、「ひまわり」説は極めて薄いと思います。

おそらくですが、この黄色いザンジーサンビームを見た方が「ひまわり」を連想されるのでしょう。

冒頭の赤い柄を最初に見た場合はおそらく「ひまわり」を連想される方は少ないと思います。ましてこの緑や紺色の場合は更に少ないのではないでしょうか。

皆さんは、それぞれの色を見て何のお花を連想されましたか?

柄の上下の見分け方

少し話がそれますが、柄の向きについてお話させてください。

ザンジーサンビームは遠目から見ると、まるで水玉にも見える柄です。そのためか柄の上下が分かりにくい柄だと感じています。
以前にリバティの生地の上下の見分け方についてこちらで書きました。簡単におさらいしますと、

基本的に生地の耳部分(端)にプリントされている「LIBERTY」という文字の「L」部分が上に来るようにすることで、柄の上下を判別することができます。

ただし、生地をカットしていくと耳部分がなくなります。小さなハギレになるほど、上下の判別を迷います。

ザンジーサンビームは、水玉のようなお花と細い線が描かれているだけなので、どちらから見ても同じように見えるのです。じっくり見ると一部の花の向きで検討はつきますが、紺色のザンジーサンビームはかなり難解です。

そこで見分けやすいポイントがこちら↓。

6~8センチ間隔で、このように線(茎)の根本が描かれている部分があります。この根本を探して上下の判別ができます。

あくまでも作り手目線でのお話ですが、気になっていることだったので記載させていただきました。

リバティ×リバティのザンジーサンビーム柄商品

当ショップでは、ザンジーサンビームのファンのお客様が一定数いらっしゃいます。また、オーダーが多い柄でもあります。

1位・赤
2位・黄
3位・紺色

の順に人気があります。

最近では「黄色」「赤色」「緑色」といった、推しのお色が明確なお客様が増えてきました。

リバティ×リバティでは、遠目だと水玉にも見えるザンジーサンビームとクリアを掛け合わせたポーチを一年を通してご用意しています。
下記の商品をご覧ください。もちろん、オーダーでの作成も可能です。

商品の在庫状況は日々変化します。最新状況はこちらでご確認ください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。「赤」「黄」「緑」色のリバティと言えば「ザンジーサンビーム」と即答できるほど、私にとっては原色のイメージが強い柄です。

好き嫌いが分かれやすい柄でもあると思いますが、なぜか飽きがこない、そしてパワーをくれる不思議な魅力を持つ柄だとも感じています。色には心理的効果もありますし、リバティプリントの中では、推しのカラーとしても活用できる数少ない柄です。

改めてザンジーサンビームの柄の魅力を感じとって頂けていれば嬉しいです。

この記事の著者

秋山 良枝

広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。

“リバティのザンジーサンビームについて-太陽の光を感じるデザイン” への2件のフィードバック

  1. […] パワーアップと、金運アップなら黄色!という安易の考えで黄色のザンジーサンビーム柄で作りました。 […]

  2. […] 手前からザンジーサンビーム、キューフォーザズー、ジョアンナルイーズ。差し上げる方のお好みに合わせて柄をチョイスされたご様子。 […]

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