フローラルイヴの魅力について-リバティの植物標本デザイン

フローラルイブ-Floral Eveとは？

フローラルイヴは、2013年春夏コレクションで発表されたリバティの美しい植物標本デザインの一つです。それぞれの花がほどよい間隔を開けて配置されており、写実的に茎や葉、花びら、木の実が描かれています。甘すぎないパキッとした印象のリバティ柄として、多くの人々に愛されています。

LIBERTY公式HPによると、フローラルイヴは以下のように説明されています：

2013年春夏コレクションで発表された柄です。レイチェル・ペダー・スミスが完成まで766日を費やした長さ5メートルを超える大きな「植物標本画集」の中からとった柄です。現代のDNAをもとにした分類システムに沿った順番で顕花植物を科名ごとに一つの標本に描いていくというこの作業は、まさに芸術と科学の融合です。デザインに選んだのは最も花の各要素が表れたものでした。https://www.liberty-japan.co.jp/item/detail/1_2_13-3633189-TEE_ZE_LF/ZE

レイチェル・ペダー・スミス

5メートルもの画集を描いたレイチェル・ペダー・スミスとはどのような人物なのでしょう？

彼女はイギリスの植物の画家で、植物の美しさを詳細に緻密に描いた作品で注目されています。彼女の植物に着想を得たデザインや植物標本は、ロンドンの南西部にあるキュー王立植園などで所蔵されています。

彼女の公式ウエブサイトではこの植物標本画集を見ることができます。

植物標本画集とフローラルイヴを比べてみたら

植物標本画集に描かれた植物はなんと700種類を超えています。その標本画集に描かれた植物がフローラルイブではどのように描写されているのか、いくつか見てみましょう。

まず、リバティのフローラルイヴに描かれている二つの植物を見てみると、少し縮尺が異なっていますが、ほぼ同じ描画であることがわかります。

例えば、黄色の〇で囲まれた花はColchicaceae（Gloriosa　superba）イヌサフラン科グロリサオで、

赤色の〇で囲まれた花は、ユリズイセン科Alstroemeriaceae（アルストロメリア）の花です。

次に、別の植物も見てみましょう。標本内の植物たちは

色味が少し変わって、下の〇部分に描かれています。緑の〇で囲んだ植物は、ツル性の Symphoremataceae （Sphenodesme ferruginea）で、葉が対になって生えるそうです。

青い〇で囲まれた花は、薬用または観賞用に栽培されているジキタリス属の Digitalis purpurea （ジギタリス）です。フローラルイヴでは、縮尺や色味が異なっていますが、どちらも細かな部分まで忠実に描かれています。

このことを知らない人がフローラルイヴの柄を見て、標本からデザインされたと想像できる人は果たしてどれだけいるでしょうか。

リバティ×リバティのフローラルイヴ柄ポーチ

当ショップでは、このフローラルイヴのデザインをポーチとして展開しています。

一枚の平面であった時とは異なり、ポーチとして立体的に仕立てられることで、より柔らかく、女性らしい雰囲気が感じられるようになりました。一つ一つの植物が大きめに描かれていますが、小さめポーチでも圧迫感を感じさせません。これは、デザインにおいてほどよい空間が確保されているためでしょう。
また、全体的にお花が明るめに描かれているため、ポーチ全体が軽やかで華やかな印象を与えます。

フローラルイヴ柄のポーチは、デザイン性だけでなく機能性も兼ね備えており、日常のアイテムをすっきりと収納するのに最適です。ぜひ、お手に取ってその魅力を実感してみてください。

さいごに

これまでリバティの柄を細かく追及することはあまりしてきませんでしたが、今回のように少し知るだけで不思議と親近感が湧いてきます。一つ一つの花をじっくり観察することで、デザイナーたちが花の配置や色、縮尺を変えるなど幾度も工夫を重ねた努力を感じることができました。

フローラルイヴの魅力を深く理解することで、リバティのデザインに対する愛着がさらに増しました。これからもリバティの美しい柄を楽しみながら、その背後にある物語やデザインの細部に注目していきたいと思います。

リバティ×リバティの商品一覧はこちら