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リバティの柄図鑑

リバティのザンジーサンビームについて|太陽の光を感じるデザイン

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今回は、集まったたくさんの花たちが、パワー・太陽・明るさを表現しているかのような、夏にぴったりの柄「ザンジーサンビーム」に焦点を当てます。このデザインは、エネルギッシュで鮮やかな色彩が特徴で、まさに夏の太陽の光を感じさせるものです。

ザンジーサンビーム-Xanthe Sunbeamとは


LIBERTY公式HPでは、ザンジーサンビームの柄を次のように説明しています。

2013年春夏コレクションで発表された柄です。トレスコ・アビー・ガーデンで黄金の光を放つ植物を一面に散らした柄で、鮮やかな花が美しいデザインです。その場でインクで描かれ、色づけされました

ザンジー・サンビーム タナローン|リバティ Liberty 公式オンライン (liberty-japan.co.jp)

では、トレスコ・アビー・ガーデンはどこにあるのでしょうか。

トレスコ・アビー・ガーデンとは

トレスコは、英国・シリー諸島の中の島を指します。

シリー諸島とは

イギリスの南西部のコーンウオール半島に位置する約140の島や岩礁で、面積は約16平方キロメートルです。これらの島々のうち、5つが有人島で、人口は約2100人です。地図の赤い丸がシリー諸島です。

トレスコ島とは

シリー諸島の中で2番目に広い島であり、温暖なメキシコ湾流の恩恵を受け「花の咲く島」として知られています。

個人所有(アーティストでもあるルーシー・ドリエン・スミス)の小さな牧歌的な島で、世界的に有名な亜熱帯植物園「トレスコ・アビー・ガーデン(大修道院の庭園)」があります。

19世紀に古いベネディクト会修道院の土地に設立され、ブラジル、ニュージーランド、ミャンマー、南アフリカをはじめとする世界80カ国の幅広い品種のエキゾチックな植物が植えられています。庭園は7ヘクタールの広さを持ち、高くそびえるヤシの木、砂漠のサボテン、深紅の炎の木など、2万種以上の外来種が生息しています。

ザンジーサンビームのデザインは、この亜熱帯植物からインスピレーションを得て描かれています。

トレスコ島がテーマのリバティプリント

ザンジーサンビームは2013年春夏コレクションで発表された柄です。

その年のコレクションの一つに、「トレスコ島」をテーマにしたシリーズがあり、トレスコ島の風景と植物から5つのデザインが生まれました。

これらのデザインは、標本から切り取られた植物や静物画、写真をもとに描かれ、色付けされています。その一つがザンジーサンビームで、他のデザインも以下のように魅力的です。

  • ザンジーサンビーム
  • ジューンズ・メドウ
  • ベスズ・フラワー
  • エイミー・ジェーン
  • アーキペラゴ

確かに、亜熱帯植物らしい鮮やかなお色の柄が多いですね。
ジューンズ・メドウは日本的な柄だと思っていましたが、亜熱帯植物が描かれていると知り驚きました。ちなみに、ジューンズ・メドウは元々トレスコで描かれた鉛筆画で、アビー・ガーデンの標本をもとにした草原の柄だそうです。

詳しくは、リバティ・ファブリックス正規販売店|生地の通販メルシー (merci-fabric.co.jp)をご覧ください。

Xanthe Sunbeamという名前について

では、ここで特徴的な柄名・ザンジーサンビーム(Xanthe Sunbeam)について、単語の意味を詳しく見てみましょう。

Xantheとは?

古代ギリシャ語が由来の固有名詞で、「黄色」という意味があります。ちなみに、ギリシャにXantheという古い町がありますが、柄の名前との関係はないと思われます。

Sunbeamとは?

英語で、「太陽の光線」や「日光」を意味します。

これらを合わせると、ザンジーサンビームは直訳すると「黄色い太陽の光」となります。

LIBERTY公式HPでは、この柄のことを「トレスコ・アビー・ガーデンで黄金の光を放つ植物を一面に散らした柄」と表現しています。最初は黄色い植物が描かれていると思っていましたが、実際には「太陽の光を浴びて黄金に輝いている植物」を指していると考えられます。

ザンジーサンビームに描かれている花はひまわり?

黄色のザンジーサンビームはその色と見た目からも「ひまわり」を連想させるため、ひまわり柄と表現されることが多いです。
しかし、ひまわりは亜熱帯植物ではなく、調べた限りではザンジーサンビームに描かれている花がひまわりと明確に表記されていないことから、ひまわり説は極めて薄いと言えます。

おそらく、黄色いザンジーサンビームを見た方が「ひまわり」を連想するのでしょう。

冒頭の赤い柄を最初に見た場合、「ひまわり」を連想する方は少ないと思います。ましてこの緑や紺色の場合は更に少ないのではないでしょうか。

皆さんは、それぞれの色を見て何のお花を連想されましたか?

柄の上下の見分け方

少し話がそれますが、柄の向きについてお話させてください。

ザンジーサンビームは遠目から見ると、水玉模様のようにも見えるため、柄の上下が分かりにくいと感じることがあります。
以前にリバティの生地の上下の見分け方についてこちらで書きましたが、簡単におさらいしますと、

基本的に生地の耳部分(端)にプリントされている「LIBERTY」という文字の「L」部分が上に来るようにすると、柄の上下を判別することができます。

ただし、生地をカットしていくと耳部分がなくなり、ハギレになるほど、上下の判別が難しくなります。

ザンジーサンビームは、水玉のような花と細い線が描かれているため、どちらから見ても同じように見えることがあります。じっくり見ると一部の花の向きで上下が分かることもありますが、特に紺色のザンジーサンビームは見分けが難しいです。

そこで見分けやすいポイントとして、6~8センチ間隔で描かれている線(茎)の根本部分を探すことをお勧めします。

この根本部分を基準にすると、上下の判別がしやすくなります。作り手目線での情報ですが、気になっている方のために記載させていただきました。

リバティ×リバティのザンジーサンビーム柄商品

当ショップでは、ザンジーサンビームのファンのお客様が一定数いらっしゃいます。また、オーダーが多い柄でもあります。

人気のカラーランキング

1位・赤
2位・黄
3位・紺色

最近では「黄色」「赤色」「緑色」といった、推しの色が明確なお客様が増えてきました。

リバティ×リバティでは、遠目だと水玉にも見えるザンジーサンビームとクリアを掛け合わせたポーチを一年を通してご用意しています。
これらのポーチは、丈夫で持ち運びしやすく、日常使いに最適です。また、透明なクリア素材を使用することで、中身が一目で分かる便利なデザインとなっています。
さらに、エデナム柄や他のリバティ柄と組み合わせたアイテムも多数ご用意しております。それぞれサイズ展開も豊富です。

商品の在庫状況は日々変化します。最新状況は【こちら】でご確認ください。
もちろん、オーダーでの作成も可能です。

さいごに

いかがでしたでしょうか。「赤」「黄」「緑」色のリバティと言えば「ザンジーサンビーム」と即答できるほど、私にとっては原色のイメージが強い柄です。

好き嫌いが分かれやすい柄でもありますが、なぜか飽きがこない、そしてパワーをくれる不思議な魅力を持つ柄だと感じています。色には心理的効果もありますし、リバティプリントの中では、推しのカラーとしても活用できる数少ない柄です。

改めてザンジーサンビームの柄の魅力を感じていただけたなら嬉しいです。

この記事の著者

秋山 良枝

広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。

“リバティのザンジーサンビームについて|太陽の光を感じるデザイン” への2件のフィードバック

  1. […] パワーアップと、金運アップなら黄色!という安易の考えで黄色のザンジーサンビーム柄で作りました。 […]

  2. […] 手前からザンジーサンビーム、キューフォーザズー、ジョアンナルイーズ。差し上げる方のお好みに合わせて柄をチョイスされたご様子。 […]

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