秋山 良枝
広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。
BLOG & INFO
リバティプリントの中で特に好きな柄の一つ、ロデンウッド。この曲線美をずっと眺めていたい、そう思わせる魅力的な柄です。このロデンウッドについて詳しく紹介します。
ロデンウッドはリバティジャパンの2023年エターナルコレクションに属する美しい柄です。詳しくは、コレクションページをご覧ください。
LIBERTY公式HPによると次のように記されています:
1884年にウィリアム・モリスがデザインした「ロデン」は、1960年代にリバティ社にてプリントされ始め、スカーフやドレス、インテリア用ファブリックに使われました。クラシック・シルク・コレクション用にリサイズし、2色使いのデザインにされました。アーツ・アンド・クラフツの典型的なデザインです。
https://www.liberty-japan.co.jp/item/detail/1_2_2349009-TEE_UE_LF/UE
ロデンウッドは、ウィリアム・モリスの「ロデン」をリサイズしてデザインされたもののようですね。
では、ウィリアム・モリスとはどのような人物なのでしょうか。こちらで少し触れましたので、ここでは簡単に説明します。
ウィリアム・モリス(1834年~1896年)は、19世紀を代表とするイギリスの芸術家、詩人、社会運動家であり、多方面で活躍した人物です。アーツ・アンド・クラフツ運動の主導者でもあり、「モダンデザインの父」とも称されています。
モリス商会を創設し、壁紙装飾、ステンドグラスや家具、テキスタイル事業で活躍しました。
代表作には 「いちご泥棒」
「るりはこべ」
「兄弟うさぎ」
などがあります。ウィリアム・モリスのデザインは繰り返されるリピート柄になっているのが特徴です。
「ロデン」は、ウィリアム・モリスが1884年50歳の時にインテリア用にデザインした柄です。兄弟うさぎやいちご泥棒と同じくインディゴ抜染プリントのひとつです。
彼の作品の名前は、子どもの頃から遊んでいたテムズ川の支流の名前から由来しているものが数多くあります。ロデン(Lodden)は、テムズ川の支流ロウデン川から名付けられました。
「ロデン」は、イギリスで「蛇の頭」と別名がある釣鐘型のお花・フリチラリアやブルーベル、ヤグルマギク、カーネーション、ひまわりなど、ロウデン川を取り巻く植物が描かれていると言われています。
ウィリアム・モリスの死後50年ほど経つ1940年代にモリス商会が倒産してから、リバティ社がモリス商会のデザインの一部を保有しました。そして現在リバティ社から発売されている「ロデン」がこちらです。
LIBERTY公式HPによると、「ロデン」について次のように記されています。
1884年、ウィリアム・モリスによりインテリア用にデザインされた柄で、1998年秋冬コレクションに登場しました。リバティ社がプリントしているウィリアム・モリスの人気柄の1つで、綿やリネンにプリントされています。曲線を描く葉とマリーゴールドに似た花の、強調を抑えた連続的で滑らかなデザインが特徴的で、インドのテキスタイルに影響されたと思われるデザインです。
https://www.liberty-japan.co.jp/item/detail/1_2_3631031-TEE_ZE_LF/ZE
この「ロデン」をリサイズして2色使いにデザインされたものが、冒頭でご紹介した「ロデンウッド」になります。
リバティ社からだけではなく、他社からもモリス生地が販売されています。その場合、正しくは「ロデン」ではなく「ロウデン」という名称で販売されています。カーテンや家具などのインテリアに良く使われており、、その世界観は多くの人々に憧れられています。
ロデンウッドの素敵な柄を生かし、男性にも女性にもご使用いただけるポーチを販売しています。リバティプリントのポーチを持つことで、いつも身近にウィリアム・モリスの芸術を感じて頂けます。このポーチは、持つ人に高級感と洗練された印象を与えます。
リバティプリントは、その独特のデザインと高品質な素材で、長く愛用できるアイテムです。特にロデンウッド柄は、曲線美と細やかなデザインが特徴で、どんなシーンでも存在感を放ちます。リバティの生地は、色鮮やかでありながら、落ち着いた雰囲気を持ち合わせており、持つだけで気分が上がること間違いありません。
この柄は人気が高く、在庫が無くなるのが早いのですが、リクエストを頂戴すれば作成することができます。リバティの良さを存分に堪能できるポーチを手に入れるために、ご希望の方は各SHOPからご相談ください。あなたの日常を彩る、お気に入りのアイテムになることでしょう。
「ロデン」「ロデンウッド」について少し知識が深まりましたでしょうか。また、リバティ社からモリス柄が発売されている理由も少しお分かり頂けたのではないでしょうか。
同年代を生きたリバティの創業者アーサー・ラセンビィ・リバティとウィリアム・モリス。二人の創設した商会を引き継いだ人達が後世にこの素敵なデザインを残してくれています。その結果、リバティの柄は今もなお、多くの人々に愛され続けています。
リバティプリントの魅力は、その独特なデザインだけでなく、品質の高さや使いやすさにもあります。ロデンウッドのような美しい柄を通じて、私たちの日常にちょっとした特別感をもたらしてくれるのです。これからも長く世界中の人に愛される柄として残り続けることでしょう。
参考文献)暮沢剛巳・伊藤潤・山本政幸・天内大樹・高橋裕行(2022)『デザインの歴史』学芸出版社.
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