草花の息吹を感じるリバティ・イルマ柄

縦にひょろっと伸びた花が印象的なイルマ。派手さはありませんが根強いファンが多い柄です。今回はイルマについて解説します。

イルマ-Irma-

イルマはエターナルコレクション、いわゆる定番柄です。
LIBERTY.公式HPには、イルマの柄についてこのように説明しています。

2013年春夏コレクションで発表された柄です。正確な筆づかいから極小さな鉛筆の跡に至るまでを再現するためにデジタルプリントを使っています。ユーフォルビア、ポピー、アストランティア、イベリスの花々が優しくどことなく幻想的な草原を創り出します。https://www.liberty-japan.co.jp/item/detail/1_2_13-3633182-TEE_DE_LF/

鉛筆の跡まで再現しているのですね。その繊細さがファンの心をつかんでいるのかもしれません。
過去にイルマ柄は、ファッションブランドMAKIE（マキエ）や、Bonpoint（ボンポワン） でも起用されました。
映画・シンデレラの実写版では、主人公のエマが幼少期にイルマ柄のワンピースを着ており、とても話題になりました。その年は、当ショップでもイルマ柄のポーチが例年以上に人気でした。

Irmaの意味

Irma はゲルマン系の女性の名前で、ドイツや北欧では一般的な女性の名前のようです。

以前、ハリケーンの名前で使われたこともあります。発音が「イルマ」ではなく「アーマ」だったので記憶に残っています。

イルマに描かれている花々

イルマにはユーフォルビア、ポピー、アストランティア、イベリスの花々が描かれています。当ショップのお客様の中には、「ペンペン草の柄」と表現される方もいらっしゃいます。私もそれでピン！とくるのですが、実際にペンペン草（ナズナ）はどのように描かれているのかも含めて詳しく見ていきましょう。

まずは、ユーフォルビア、ポピー、アストランティア、イベリスを見てみます。

ユーフォルビア

ポピー

アストランティア

イベリス

それぞれの花が、右のように描かれていると解釈してみました。異なる解釈の仕方があれば、教えてくださいね。
ではペンペン草（ナズナ）はどうでしょう？

ペンペン草（ナズナ）

日本では春の七草としても知られるぺんぺん草（ナズナ）。
花の下に付いている果実の形が、忠実に描かれています。
余談ですが、この果実の形が三味線の撥（バチ）によく似ていることから三味線を弾く擬音語の「ペンペン」という名前がついているそうです。

イルマは、春から初夏にかけて咲く花が忠実に描かれていましたね。

注意）各花に掲載している紺色のイルマの画像は、正確には「イルマズガーデン」という柄名です。イルマの柄が透かし織りの格子と組み合わさった柄です。

イルマの色

↑これらの定番柄の他、ショップのオリジナルカラーがたくさん販売されています。

一例をあげます。
MERCIさんのオリジナルカラー↓

背景の色も、お花の色も変わると雰囲気ががらっと変わります。

縮小版のイルマ

さすが人気の柄だけあって、ショップによって60％～70％縮小版もたくさん発売されています。

SANDOさんの60％縮小バージョン↓。

MERCIさんの70％縮小バージョン↓。

同じイルマでも、通常サイズや縮小サイズの生地が発売されています。

小物作りに柄の使い方が難しいイルマ柄

なぜ、縮小版が多く発売されているのかと言うと、実はイルマは小物類を作るのが非常に難しい柄なのです。

ポーチを作るとします。
メインのポピーや、イベリスの花が見えるように生地をカットしていくと、花が少ない柄のため最終的に花のない部分が多く残ってしまいます。葉っぱやぺんぺん草の柄だけでポーチを作っても寂しいですよね。

柄全体を生かせるワンピースや大きなバッグだと問題ないのですが、実はイルマは小物に生かすのが非常に難しい柄なのです。

その点を改善するために登場したのが縮小版！これはポーチを作っている私には画期的な企画でした。

それぞれの花が小さくなっているため、小さなポーチにも花びらを入れることもできますし、葉っぱのみの部分が残る率がぐんと減りました。

並べてみると一目瞭然です。同じ大きさのポーチでも縮小バージョンで作成すると、お花の数が一気に増えます。

それでも、小花柄のリバティ生地よりは使いにくい部分が残る確率が高い生地ではあります。

個人的にですが、更に縮小したバージョンも発売してもらえないかと、ひそかに期待しています。

イルマから生まれた柄

イルマが少しアレンジされたデザインもあります。

イルマズガーデン　Irma’s Garden

先ほど、お花のお話の時にお見せした柄です。イルマが透かし織りの格子柄と組み合わさり、幻想的な草原の印象を作り出しています。

Onetone Gradation（ワントーン・グラデーション）のイルマ

どちらも2019年のワントーングラデーション・コレクションの柄です。
リバティプリントは多色使いが一般的ですが、その柄を1色のグラデーションで色付けされています。これらは数量限定だったので現在は入手できません。

イルマズブーケ

こちらはMERCIさん本店の10周年記念柄のスペシャルデザインです。「Irma」を“Bouquet(ブーケ)”にしたMERCIさんならではの特別柄です。

リバティ×リバティのイルマ

様々な表情のイルマをご覧いただきました。あなたはどのイルマがお好きでしたか？ポーチにすると、一部の花しか見えないのでまた違った味わいが現れます。

当ショップでは、たくさんのイルマを使ってポーチを作ってきました。そして大変多くのお客様にお買い求め頂いています。これからも変化し続けるイルマ柄のポーチを多くの方にお届けしたいと思います。楽しみにしていてください。

今販売中の一部をピックアップしておきます。ご興味のある方はご覧ください。なお、在庫は日々変化します。最新の在庫に関してはこちらをご覧ください。