秋山 良枝
広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。
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アールヌーヴォーの美学を纏う典型的なデザインと言えるのがアイアンシです。今回の記事では、この魅力的な柄に焦点を当てて、その美しさと特徴を詳しく解説します。
アイアンシは、アールヌーヴォーの美学を象徴するデザインのひとつです。このデザインは、フランスの著名なアールヌーヴォーデザイナー、R.ボークレアが1900年頃に制作し、その後デビッド・ハワード・スタジオによって描き直されました。「アイアンシ」という名前は、ギリシャ語でスミレや紫の小さな花を意味し、スミレをモチーフにしたとも言われています。
初めてリバティのためにプリントされたのは1967年で、当時のアールヌーヴォー様式のリバイバルとして登場しました。エドワード朝時代から1980年代まで、家族経営のテキスタイル会社ハワード・スタジオが3世代にわたって手がけたデザインで、「スウィンギング・ロンドン」市場向けにリメイクされ、カーナビー・ストリートの顧客に人気を博しました。元々は家具やドレス用の生地として使用されていましたが、後にスカーフにも展開され、1986年にはタナローン・クラシックコレクションに加わりました。
このように、アイアンシは120年以上の歴史を持つデザインであり、その魅力は今なお多くの人々を惹きつけています。
詳細については、公式リバティサイトのこちらおよびこちらで確認できます。
アールヌーヴォー(Art Nouveau)は、19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパを中心に広まった芸術運動です。その名前はフランス語で「新しい芸術」を意味し、新しい美的価値観を提唱しました。
19世紀の産業革命の影響で、大量生産による粗悪品が市場に溢れる中、生活と芸術を統一することを目指したアーツ・アンド・クラフツ運動が起こりました。この運動は、昔ながらの手作りの技術を重視し、質の高い芸術品を生活の中に取り入れることを目指していました。
アールヌーヴォーは、この流れを受けて、鉄やガラスなどの新しい素材を用いて、社会や生活に芸術を取り戻そうとする動きとして広まりました。家具、工芸品、絵画、建築、ジュエリーなど、様々な分野でその影響が見られます。アールヌーヴォーのデザインは、植物や昆虫、動物などの自然のモチーフと自由な曲線の組み合わせが特徴です。
リバティもアールヌーヴォーと密接な関係を持っており、その代名詞とも言える存在です。しかし、第一次世界大戦の勃発(1914年)による社会の変化により、装飾性が高く大量生産に向かないアールヌーヴォーは時代遅れとなり、約20年で幕を閉じました。
その後、1960年代にリバティはアールヌーヴォーの復活に貢献し、その美学を現代に蘇らせました。
アールヌーヴォー全盛期の19世紀末の建築やデザインは、現在でも多くの人々に愛され、インスピレーションを与え続けています。
アールヌーヴォー全盛期19世紀末の建築
アイアンシは、もともと1902年頃にフランス人アーティストR.ボークレア(R.Beaclair)により、壁紙の縁取りとして作成されました。このデザインが初めてリバティのためにプリントされたのは1967年で、アールヌーヴォー様式のリバイバルの一環として登場しました。
以下はR.ボークレアによるデザインの一例です。いくつかの作品の中から、最もアイアンシに近いと感じたデザインを選びました。
お花は描かれていませんが、優雅な曲線が特徴的で、非常に美しいデザインとなっています。
スミレの象徴: アイアンシに描かれた花は、スミレをモチーフにしている可能性が高いです。スミレの小さくて美しい姿が、デザイン全体に繊細さと優美さを加えています。
デザインの特徴: アイアンシのデザインは、曲線や自然の要素を取り入れており、アールヌーヴォーの美学を体現しています。花の配置や描き方にも、その独特の美しさが表れています。
この柄には3か所に花が描かれています。これらがスミレをモチーフにされているのでしょうか。
これまでにあげた2つのお色の他にもこのようなお色のアイアンシが存在します。
1.黒:落ち着きと高級感を兼ね備えてる黒のアイアンシは、どんな場面でも洗練されたスタイルを演出します。
2.赤:情熱的でエネルギッシュな赤のアイアンシは、ファッションのアクセントとして最適です。力強い色合いがデザインにインパクトを与えます。
3.青:クールで爽やかな印象を持つブルーのアイアンシは、夏のアイテムにぴったりです。鮮やかな青がデザインの美しさを引き立てます。
当ショップではどのお色も商品化しました。アールヌーヴォーのテイストがお好きな方に喜ばれています。これらのカラーバリエーションは、アイアンシのデザインを様々なスタイルや季節に合わせて楽しむことができます。それぞれの色が持つ独自の魅力をぜひ楽しんでみてください。
アイアンシが少し変化した柄もいくつか発売されています。
アイアンシ・ブロッサムは、アイアンシのデザインを基にさらに明るく華やかにアレンジされた柄です。花のモチーフをより強調し、細部にわたる繊細な描写が特徴です。
このように、リバティの王道である小花柄とアールヌーヴォー柄のコラボレーションは、一気にデザインを華やかにし、親しみやすさを感じさせます。
アイアンシ・ワントーン・グラデーションは、同系色のグラデーションで表現された「ワントーン・グラデーション・コレクション」の一部として登場しました。このデザインは、落ち着きと気品が溢れ、エレガントな印象を与えます。
アイアンシ・ワントーン・グラデーションは、その気品と美しさで多くの人々を魅了しています。日常のアイテムに取り入れることで、上品さと洗練されたスタイルを楽しむことができます。
当ショップでは、気品あるアイアンシ柄の商品が多くの方に愛されています。アイアンシのデザインは、そのエレガントさと洗練された美しさで特別な存在感を放っています。多くは作成していないものの、その特別感がさらに魅力を引き立てています。
今後も継続して販売していく予定ですので、ぜひ商品一覧をご覧いただき、アイアンシ柄の美しさをお楽しみください。特別な日やギフトにもぴったりのアイテムが揃っています。今後とも、リバティ×リバティのアイアンシ柄商品をよろしくお願いいたします。何かご質問やご要望がありましたら、お気軽にお知らせくださいね。
どのデザインも、アールヌーヴォーの時代のアイコンが時代に合わせて新しく生まれ変わっています。
日本で言うと、少し時代が前後しますが葛飾北斎の冨嶽三十六景が現代的に生まれ変わるのと同じようなイメージでしょうか。
いずれにせよ、時代ごとに生まれ変わるデザインにはそれぞれ独自の魅力があります。新しい柄を堪能したり、原点に戻ったり、年代や気分によって柄を選べる自由さがあります。
今日はアイアンシについてお話しましたが、リバティにはそのような楽しみ方がたくさんあります。皆様もアイアンシから、いろんなことを感じ取っていただければ幸いです。
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