リバティのワイルドフラワーズ｜花々が語る物語を読み解く

はじめに

リバティプリントの中でも特に人気の高い「ワイルドフラワーズ」。その細やかで繊細な描写は、アパレルブランドでも頻繁に取り入れられ、多くのファンを魅了しています。長年にわたって愛され続けるこのデザインには、独特の魅力とストーリーがあります。

今回は、この美しいワイルドフラワーズ柄に焦点を当て、その魅力を存分に探っていきたいと思います。

ワイルドフラワーズ-Wild Flowers-とは

ワイルドフラワーズ」とは、直訳すると「野生の花」や「野草」を意味します。この柄は、2023年のエターナル・コレクションに含まれ、2016年からリバティの定番柄として多くの人々に愛されています。

リバティの公式サイトでは、このワイルドフラワーズについて次のように紹介されています。

この柄は、2014年の秋冬シーズナルコレクションで発表されたもので、ペーパークラフト作家のスー・ブラックウェルとのコラボレーションによって生まれました。彼女は、19世紀初期の『英国野花図鑑』のイラストからインスピレーションを得て、このデザインを創り出しました。

幼少時代をイギリスで過ごしたスーは、休暇の間に「アイ・スパイ」という物当てクイズの本に夢中になっていました。この本の中で、「自然の中にあるのはどれでしょう？」や「田舎にあるものはどれでしょう？」、「野の花はどれでしょう？」という質問があり、その横にある挿絵にチェック印を入れるのが彼女の楽しみでした。この思い出が、ワイルドフラワーズのデザインに込められた情熱の源です。

ワイルドフラワーズの詳細はこちらとこちらでご覧いただけます。

スー・ブラックウェルとは

リバティとコラボレーションした作家、スー・ブラックウェルはどのような人物なのでしょうか。

プロフィール

スー・ブラックウェル（Su Blackwell）は、1975年にイギリスのシェフィールドで生まれました。彼女はロンドンを拠点に、イギリスやアメリカで活躍する女性アーティストで、おとぎ話や民話をテーマにしたブック・スカルプチャー（本を素材とした彫刻）を制作しています。

活躍と独自のスタイル

彼女の活動は個展にとどまらず、ブリティッシュ・エアウェイズやヴォーグなどにも作品を提供し、その人気は非常に高いです。スー・ブラックウェルの作品は、独自の方法で生み出されています。おとぎ話や民話の本を読み込み、その物語からインスピレーションを得た後、医療用メスを使ってページを丹念に彫刻し、作品の世界観を作り上げていきます。

制作過程と時間

一つの物語を読んでから作品を仕上げるまでには、4〜5週間以上の時間がかかります。切る、貼る、組み立てるといった工程を経た古本は、まるで新しい命を吹き込まれたかのように生まれ変わります。

彼女の緻密なアート作品は、見る者の心を掴んで離しません。ぜひ彼女の公式HPをご覧になり、その素晴らしい世界観をご堪能ください。

スー・ブラックウェルの「野生の花　No.10」

スー・ブラックウェルが手掛けた「野生の花 No.10」は、花と植物に関する古い本を素材に、ページ上に咲き誇る花々を表現した作品です。リバティプリントのワイルドフラワーズと同じく、自然の美しさを巧みに捉えたこの作品は、見る者に強い印象を与えます。

スー・ブラックウェルの「Wild Flowers of the British Isles」

この作品も野生の花がテーマの作品です。野イチゴも、描かれている草花も、色合いもまさにリバティプリントのワイルドフラワーズそのものに思えます。

ワイルドフラワーズは2014年に発表されましたが、こちらの「Wild Flowers of the British Isles, 」は2013年に制作されたものです。このタイミングを考えると、この作品がリバティプリントのワイルドフラワーズにインスピレーションを与えた可能性は十分に考えられます。

このように、アーティストの情熱と創造力が時代を超えて繋がり、新たな美を生み出す様子は非常に感動的です。ワイルドフラワーズのデザインが持つ魅力と、それを生み出した背景に思いを馳せることで、より深くその美しさを感じ取ることができるでしょう。

リバティプリントのワイルドフラワーズを通じて、自然の美しさを再発見し、その魅力に触れてみてください。

『英国野花図鑑』とは

スー・ブラックウェルがインスピレーションを得た「英国野花図鑑」とは、どのような本なのでしょうか。
推測するに、これはヘンリー・テリー著作の「イギリス野の花図鑑（日本版）」かもしれません。この本の内容を見てみましょう。

ヴィクトリア朝ロンドン、三人の娘たちのために野の花を詳細に写生し、見事なスケッチ帖をつくったヘンリー・テリー。その美しい草花のアルバムが一冊の本となりました。

すみれ、スイートピー、やぐるまぎく…野に咲くなんの変哲もない草花、その素朴な美を愛でるイギリス人らしい眼と、娘を愛する父親としての心。それらが「アリス」と同じヴィクトリア朝時代という黄金期に花開き、この夢のように愛らしい図鑑を生み出しました。

植物図鑑というものの独特の魅力に加え、父と娘の交流の記録としての側面も持つ本書は、『カントリー・ダイアリー』などにも通じる古い良きイギリスから届いた可憐で端麗な一冊です。海野弘による解説つき。https://www.keibunsha-books.com/shopdetail/000000022372/

野の花が丁寧に描かれたこの本は、日本語版では各植物の日本語名も記載されています。

ワイルドフラワーズに描かれている野花は何？

リバティのワイルドフラワーズ柄には、小さな文字で野花の名前が書いてあります。目を凝らさないと読めない程の小さな文字のため、気付かない方も多いかもしれません。

例えば：

・MASUNCLT LTATUS?：実物もぼやけているため、虫眼鏡を使っても解読が難しいです。

・不明: もう一つの名前も判読不能でした。

・JASIONE MONTANA: こちらは判読できた名前で、「ジャシオネ・モンタナ」というキキョウ科の多年草です。ヨーロッパや北アフリカに自生し、青紫色の美しい花を咲かせます。

残念ながら解読できたのは一つだけでしたが、絵柄に植物の名前が描かれている点は、まるで図鑑のように感じられます。これにより、ワイルドフラワーズ柄の奥深さと、ますます興味を引く魅力が増します。

リバティ×リバティのワイルドフラワーズ柄商品

当ショップでは、リバティのワイルドフラワーズ柄の商品を豊富に取り揃えています。これまでに、百点以上の商品がお客様の元で愛用されています。どのアイテムも、野の花がのびのびと咲いているようなデザインで、一つひとつにこだわりを込めて作成しています。

人気の理由

ワイルドフラワーズ柄の魅力は、その繊細でエレガントなデザインにあります。自然の美しさをそのまま閉じ込めたようなこのデザインは、見る人の心を癒やし、日常に彩りを与えてくれます。さらに、リバティの高品質な素材と作り手のこだわりが組み合わさり、使い心地も抜群です。

様々な形のポーチ

当ショップが取り扱うワイルドフラワーズ柄のポーチは、様々な形やサイズがあり、お客様のニーズに応じてお選びいただけます。

• フラットポーチ: シンプルで使いやすく、ちょっとしたお出かけやおしゃれなシーンに最適です。
• クリアポーチ: 中が見える仕様で、中身をすぐに確認できるため、メイク道具やアクセサリーの収納に便利です。使い勝手の良さとデザインの美しさを兼ね備えています。
• マルチポーチ: どのポーチも多用途に使えるマルチポーチです。旅行や日常使いに便利な大きさで、さまざまな小物をすっきりと収納できます

当ショップのポーチは、用途やシーンに応じてお選びいただける多彩なバリエーションがあります。どれも美しいデザインと高い実用性を兼ね備えたアイテムです。お気に入りの形を見つけて、日常に取り入れてみてください。

継続的な展開

ワイルドフラワーズ柄の商品は、今後も継続的に展開していく予定です。新しい色やデザインのバリエーションも次々と登場するので、常に新鮮な気持ちでお楽しみいただけます。ぜひ、新商品もチェックしてみてください。最新の商品については、こちらをご覧ください。

おわりに

ワイルドフラワーズの魅力は、まさにスー・ブラックウェルの作品の魅力そのものです。ソフトな色と繊細な線が織りなすワイルドフラワーズは、私も娘も大好きな柄です。優しさと優雅さの中に、どことなく力強さも感じるこのデザインには、特別な魅力があります。

この柄を用いたナイロンタフタのエコバッグは私の日常の一部となっており、毎日愛用しています。

また、娘にはこの柄でブラウスやスカートを作り、多くの思い出を共有してきました。ワイルドフラワーズは、親子の絆を感じられる特別な柄でもあります。

皆様にもワイルドフラワーズの魅力が少しでも伝われば幸いです。どこかでこの柄に出会った時は、その背景にあるストーリーやデザインの美しさを思い出してみてください。

最後に、もしワイルドフラワーズに描かれている文字を解読できた方がいらっしゃったら、ぜひ教えてくださいね。それでは、素敵な日々をお過ごしください。