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リバティの柄図鑑

リバティのランゲージオブフラワーズ-ヴィクトリア朝の花言葉を紐解いてみた

#49種類の花#フロリオグラフィ#ランゲージオブフラワーズ#リバティ#リバティのスカーフ#リバティの柄#リバティ好きな方へ#花言葉

2024年秋冬シーズナルコレクションのランゲージ・オブ・フラワーズのラミネート生地を入手しました。

多方向に描かれた繊細なお花たちと、それぞれに書かれた小さな文字。是非、ひとつひとつ読み解いてみたいと思いました。
今回はこの柄について調べてみたのでお付き合いください。

ランゲージ・オブ・フラワーズ-Language of Flowers-

まるで切手が並んでいるかのような柄で、細かい絵と文字が描かれているのがお分かり頂けると思います。

language of Flowersとは「花言葉」という意味です。
小さな文字は、ひとつひとつ「花言葉」が書かれているのでしょうか。

LIBETY.公式HPでは、柄についてこう記されています。

もともとは、1977年にリバティのスカーフに印刷されたもので、多数の詳細な植物図版が集められたデザインです。よく見ると、49種類の花がそれぞれ独自の意味、象徴、感情で描かれてます。ヴィクトリア朝時代の暗号言語「フロリオグラフィ」にインスパイアされたノスタルジックな集大成が、秘密の花辞典を紐解きますhttps://www.liberty-japan.co.jp/item/detail/1_2_24-3634225-TDU_24AU_LF/24AU

切手を並べたわけではなさそうですね。暗号言語「フロリオグラフィ」が書かれているようです。
では、「フロリフォグラフィ」とは何を意味するのでしょうか。

ヴィクトリア朝時代の暗号言語「フロリオグラフィ」とは

まず、ヴィクトリア朝時代について少しおさらいします。

ヴィクトリア朝時代

ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた1837~1901年の期間のことを言います。近代イギリスで最も繁栄し、産業革命が全盛期を迎え、多くの植民地を所有した時代です。
アーサー・ラセンビィ・リバティがリバティ社を創業し、ウィリアム・モリスがモリス商会を創設して活躍した時期にあたります。

フロリオグラフィとは

 Floriography:花言葉、花詞 という意味。Language of Flowersと同義語。

フロリオグラフィは、ヴィクトリア朝時代からコミュニケーションに使われており、さまざまな植物や花に愛、誠実、さらには憎しみなどの意味が割り当てられている象徴的な言語のことを意味します。1800年代には花言葉の意味を体系化した辞書が数多く出版されていたそうです。

当時、花は極秘の暗号メッセージを伝えるために使われ、厳格な礼儀作法に支配された社会で本音を表現することを可能にしていました。例えば、片思いの相手には赤いバラを一輪贈る。しかし、相手が黄色のカーネーションを返してきたら、興味がないことが明らかになります。

参考:フロリオグラフィ:花が表現する意味 | リバティ Liberty 公式オンライン (liberty-japan.co.jp)

それぞれの花言葉「フロリオグラフィ」

では、早速「ランゲージ・オブ・フラワーズ」に描かれている花と、それぞれの花言葉を見ていきましょう。

白いテープで囲んだ7×7のマス内に49種類の花が描かれています。「ランゲージ・オブ・フラワーズ」は、この7×7のマスが繰り返されるデザインです。

それでは、色分けしたゾーンごとに拡大して見ていきましょう。それぞれ、花の上部に花の名前、そして下部に花言葉が書かれていました。

①赤いゾーン

上段左→右の順(花の名前/花言葉 英語と日本語訳したものを記載) 

Poppy/Consolation of sleep  ポピー/眠り(死)の慰め? 
Arum/Ardour  サトイモ科植物/情熱
Clematis/Artifice  クレマチス/企み
Ranuncuras/You are Radient with charm  ラナンキュラス/キラキラ輝いて魅力的

二段目左→右の順

Snapdragon/Presumption  キンギョソウ/でしゃばり
Snowdrop/Consolation  スノードロップ/慰め
Celandine/joys to come  クサノオウ/来る喜び
Candytuft/Indifference マガリバナ イベリス/無関心

三段目左→右の順

Wood sorrel/joy カタバミ/喜び
Pink/Lovery? and pure Affection ナデシコ/純愛
Jonquil/Desire  黄水仙(キズイセン)/願望
Pimpernel/Assignation  ピンパーネル(ハーブ)/密会

②緑のゾーン

上段左→右の順

Mallow/Mildness アオイ/柔和
Violet/Modesty  すみれ/謙虚
Marygold/Despair  マリーゴールド/絶望 

二段目左→右の順

Broom/Neatness  エニシダ/きちんとしていること、こぎれいさ
Jessamine/Amiability  ジャスミン/愛想の良さ
Campanula/Gratitude  ツリガネソウ/感謝

三段目左→右の順

Thistls/Austerity  アザミ/厳格
Tulip/Declaration of love  チューリップ/愛の告白
Wallflower/Fidelity in Adversity  ニオイアラセイトウ/逆境における忠誠

③青いゾーン

上段左→右の順

Wallflower/Fidelity in Adversity  ニオイアラセイトウ/逆境における忠誠
Orange flower/Chastity オレンジフラワー/純潔
Thrift/Sympathy  アルメリア/同情、共感、思いやり
Apple Blossom/Preference りんごの花/優先 好み

二段目左→右の順

London Pride/Frivolity  サキシフラガ・ウルビウム/軽薄
Sweet Sultan/Felicity  スイートサルタン/幸福
Campanula/Gratitude  ツリガネソウ/感謝
Honesty/Sincerity ルナリア/正直

三段目左→右の順

Myosotis or Mouse-ear/Forget me not  ワスレナグサ/私を忘れないで
Daisy/Innocene  デイジー/無邪気
Buttercup/Ingratitude キンポウゲ/恩知らず
Lily of the Valley/Return of Happiness スズラン/再び幸せが訪れる

④黄色いゾーン

上段左→右の順

Sunflower/False Riches ヒマワリ/偽りの富
Anemone/Forsaken アネモネ/見捨てられる 見放される
Columbine/Folly オダマキ属の多年草/愚か

二段目左→右の順

Bindweed/Humility  ヒルガオ/謙遜
Rose/Beauty 薔薇/美
Pansy/Think of me  パンジー/私を思って

三段目左→右の順

Lilac/First emotion of love  ライラック/恋の芽生え
Primrose/Early youth  プリムラ/青春時代
Sweet William/Finesse スイートウィリアム(ビジョナデシコ)/細かさ 器用

⑤グレーゾーン


左→右の順

Wild Rose/Simplicity 野生バラ/素朴 
Periwinkle/Sweet Rememberness  ツルニチニチソウ/素敵な思い出
Water Lily/Eloquense  睡蓮/雄弁 感情を良く表すこと
Conterbury Bell/Constancy  カンタベリーベル(風鈴草)/不変、節操

⑦水色のゾーン

左→右の順

Honey Suckle/Bonds of love  ハニーサックル(スイカズラ)/愛の絆
Balsam/Impatience  ホウセンカ/短気
Flax/I feel your Happiness  亜麻/あなたの幸せを思う

以上が49種類の花言葉です。その中に、二種類同じ花が描かれていました。(ニオイアラセイトウ、ツリガネソウの二種類です。)
ですので「ランゲージ・オブ・フラワーズ」は、厳密には47種類の花が描かれていると言えそうです。

リバティ×リバティで作成した「ランゲージオブフラワーズ」のポーチ

当ショップで、この柄のポーチをいくつかご用意しましたが、発売とほぼ同時にお買い求めいただき、残りわずかになっています。この生地は数量限定で販売され、既にラミネートは売り切れていますので新しくポーチをご用意することはできません。

大変貴重なポーチです。ご参考ください。

まとめ

これらは全てイギリスにおける花言葉で、日本と異なるものが多数ありました。花言葉は風土や歴史によって変化し、国によって独自の意味合いを持つものがあるようです。それを知る良い機会になりました。

今でも愛や感謝の気持ちを伝えるために花言葉を活用する場面を目にします。文字が溢れる現代においても、花から相手の気持ちを読み取るツールが親しまれていることに面白さを感じます。

まるで花の図鑑のような「ランゲージ・オブ・フラワーズ」。目にする機会があれば、花から伝わるメッセージを読み取ってみてください。

(お知らせ)
あくまでも私が個人的に日本語訳したものなので、間違っている箇所があるかもしれません。一部読み取りにくい文字もあったので、憶測も含まれています。(その箇所は「?」と記載しています。)
その点はご了承の上ご参考ください。

この記事の著者

秋山 良枝

広島県生まれ。2歳から11歳までブラジルで過ごす。神戸市の大学を卒業後、5年間企業勤め。30歳で看護師免許を取得。
都内の大学病院勤務を経て子育て中に 子どもが中身を把握でき、自ら探せるポーチを手作りしたことがリバティ×リバティの原点。
2013年から制作活動を開始。看護師の経験を生かし、お子様からご高齢の方まで誰もが使いやすいポーチ作りに励んでいる。

“リバティのランゲージオブフラワーズ-ヴィクトリア朝の花言葉を紐解いてみた” への2件のフィードバック

  1. […] この柄については詳しくまとめてみましたので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。 […]

  2. […] バラの花言葉は「愛」や「美」です。リバティのランゲージオブフラワーズという柄にも、Roseの花言葉はBeautyと描かれていました。ちなみにこの柄は、様々な花の花言葉が描かれていま […]

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